とことん、やりきる。人も、自分も、熱くさせるために。

PROFILE

繊維カンパニー
ブランドマーケティング第三部
ブランドマーケティング第十二課

山口恭平

2008年度入社

商社の仕事でありながら、得られるのはモノづくりの醍醐味

私は伊藤忠が全世界の販売権を保有する米国高級ブランド「ハンティングワールド」のコントロールセンターとして、企画開発や生産業務などをオーガナイズしています。この仕事をしていて改めて感じるのが、商社でありながらモノづくりに深く関わることの面白さです。海外実修生として香港に駐在していたときに、新たな生地サプライヤーを自ら開拓し、提案したことがありました。品質の向上とトレーサビリティーを意図してのことです。生地のサプライヤーを切り替えるのは大変な冒険ですので、縫製工場はもちろんのこと、ブランド側も難色を示しましたが、「やるならとことんやりきれ」という上司の支えのもと、品質とトレーサビリティーの重要性を訴え続けることで、説得に成功しました。生地の物性試験や試作を繰り返し行い、品質の安定性を確保し、サプライヤーから縫製地への三国間貿易を経て、製品化された商品が日本の店頭に並んでいるのを見たときは、大きな感動が得られました。すぐに写真を撮って生地のサプライヤーと縫製工場に送ったところ、先方も大変喜んでくれました。まさにモノづくりの醍醐味そのものを味わうことのできた体験でした。

CAREER STEP

有名ブランドに携わる誇りを、製造現場の人々も共有

国内の販売代理店に足繁く通って販売状況や流行をチェックし、消費者から必要とされる商品の企画や機能をデザイナーに提案することも現在の主な仕事の一つです。気をつけなければならないのは、媚びすぎないようにすること。消費者や流行に迎合するのではなく、「ハンティングワールド」というブランドの核をしっかり持った上で、新しい顧客層にアプローチすることが大切です。一方でたとえばデザイナーの強い思い入れをそのまま形にすると、コストが増えすぎるケースもありますので、消費者ニーズとのバランスを取ることも重要で、そのあたりの調整は非常に難しいところです。デザインが決まり、仕様書ができたら、工場でサンプルを作り、製品化へとつなげていきます。以前、タイで新たな縫製工場を開拓し提案した際は、「ハンティングワールド」として要求される高い品質を担保できるかが焦点となりました。現地に何度も足を運び、試作を重ね、緻密な摺り合わせを経て最終合意に至りました。高級ブランドの製品を手がけるということは、縫製工場にとっても大変に名誉なこと。その工場では「おかげで従業員が高いモチベーションを保てるようになり、生産ライン全体のレベルが向上した」と喜んでくれています。このようなWin・Winの関係を構築できたことを、私は大変誇らしく感じています。

一日の生活

ブランドビジネスの可能性をさらに広げていきたい

実を言うと、私は教師を目指していました。それも真正面から子どもにぶつかっていく熱血教師を。しかし、教員試験の面接練習のつもりで就活を始めてみたら、企業は社会に対して大きな影響力を持っており、人を熱中させる何かを提供できる力があると気づいたのです。そんな時に出会ったのがブランドという目に見えない価値で人々を魅了するブランドビジネスでした。ですから、今はこの仕事が本当に面白い。人に動機を与えるようなブランドを社会に送り出していくことに、私自身がそれこそ夢中で取り組んでいます。デザイナー、工場、販売会社という様々なポジションの人が「ハンティングワールド」というブランドに携わっている中で、私はそのコントロールセンターとしてビジネスをオーガナイズしています。日々様々な情報が私のもとに飛び込んできます。それらの情報を活かしながら、新しい価値を提供できる仕組みが構築できたらというのが今の私の目標です。常にアンテナを張り、ネットワークを広げ、ブランドビジネスの可能性をさらに広げていきたいと考えています。

小学校3年生から始めたバスケットボール。趣味程度ですが今も会社の同僚や社外の友人と一緒に汗を流しており、気がつけばもう20年以上も続けていることになります。香港に駐在していたときは現地の邦人のチームにも参加していました。休日はバスケットの後、遅めのランチを楽しんで帰宅。夜は妻と一緒にキッチンに立って、新しいメニューに挑戦しています。

ひとりの商人、無数の使命